通行者には小さなお子さんから高齢者、障害者の方などさまざままなタイプの人がいます。また、自動ドアを設置する環境もそれぞれ異なっています。

そのため、自動ドアの設置を検討している方は、通行者の安全を考慮に入れ、どのような機種、デザイン、仕様が良いのか慎重な判断が必要です。では、自動ドアの安全についてみてみましょう。

通行者の安全への配慮は発注者や施工側の責任

通行者の安全を配慮した自動ドア自動ドアを設置するための法や、建築基準法などはありません。しかし、設置する際に通行者の安全を配慮する責任は、発注者や施工者側の義務です。

そのため、不用意な決定や使用をして万が一事故が発生した場合は、法的責任を問われることもあるので、通行者の安全をしっかり配慮して設置を検討することはとても重要です。

設置する際の条件とは?

通行者の安全を配慮するためのポイントとは何でしょうか?まず、どのような場所に自動ドアを設置するのかで選択が異なってきます

たとえば、ショッピングモールやコンビニなどたくさんの人が常に集まり利用頻度が高い場所、マンションやオフィスビルなど通行に慣れている健常者が多い場所、病院や公共施設、福祉施設などの高齢者や子ども、障がい者などが多い場所などで自動ドア仕様が異なってきます。

使用する人のニーズに合わせた自動ドアを選ぶのは重要

どのような方が主に自動ドアを利用するかにより、選択が変わります。たとえば、高齢者や障がい者の方の利用が多い病院や福祉施設に自動ドアを設置する場合、車イスの方でも楽に通行できるよう広めの「開口幅」を検討する必要があります。

また「速度」も検討する必要があるでしょう。ゆっくり閉じる速度を検討することができるかもしれません。「開き保持時間」はどうでしょうか?子どもや高齢者は素早く通行することが難しいので、余裕をもった保持時間を配慮することができるでしょう。このほかにも「センサー検出範囲」や「存在検出範囲」なども通行者のニーズに合わせて検討する必要があります。

まとめ

自動ドアはとても便利なものでわたしたちの生活を向上させますが、設置する際には、通行者の安全を一番に配慮する必要があります。通行者の安全への配慮は、自動ドアはの設置者や施工側の義務です。

事故が発生しないよう、自動ドアの仕様の選択や決定を慎重に判断するようにしましょう。必要ならば、国家資格を持った自動ドア施工技能士に相談することで安全を確保することができるでしょう。